眼瞼下垂|本宮眼科内科医院 | 横浜市鶴見区豊岡町 | JR鶴見駅西口右方向すぐ
当院の眼瞼下垂治療
当院では保険診療でできる眼瞼下垂の治療を行っております。
上方の視野が狭い、まぶたが開けづらい、まぶたが重いなどの機能的に支障が出ている方は保険診療内3万円ほどで治療を行うことが可能です。
(高齢者の方であれば1万ほどの自己負担で治療が可能となります。)
当院の眼瞼下垂治療の特徴
- 経験豊富な眼科専門医が治療を行います。
- 保険診療で治療を行えます。
- 可能な限り患者様に負担の少ない治療を行います。
- 症例によっては眼帯無しで帰れます。
- 時間をとって麻酔がしっかり効いた状態で施行します。
眼瞼下垂とは
眼瞼下垂は何らかの原因によって上まぶたが垂れ下がり、瞳にかかってくる病気です。正確には目を開いたときに、上まぶたが黒目の上縁に少しかかる程度の高さより下がる状態をいいます。そのため、上方の視野が狭く感じられるだけでなく、目が細くなるため眠たそうに見える、まぶたを上げようとするため額に力が入り、おでこにシワが寄る、といった外見上の不都合が生じます。また、慢性の頭痛や肩こり、自律神経失調症など身体の不調につながることもあります。
こんな症状はありませんか?
- 上まぶたが重く感じる、目が開けにくい
- 目を開けるときに、おでこに深いシワができたり、まゆ毛が吊り上がったりする
- 視野が狭くなった気がする(目が小さくなってきている)
- 最近、周りの人から眠たそうだとよく言われる
- 右目と左目で開き具合に差がある
- 上まぶたにくぼみがある
- 慢性的な肩こりや頭痛、首の痛みがある
- 眼精疲労がつらい
眼瞼下垂の原因
上まぶたの上げ下げには上眼瞼挙筋とミュラー筋の収縮が携わっており、これらの筋肉やそれを支配する神経の機能が落ちることで眼瞼下垂は起こります。両目の場合もあれば片目の場合もあります。原因は大きく先天性と後天性にわけられますが、眼瞼下垂と似たような症状を持つ偽眼瞼下垂もあります。
先天性眼瞼下垂
先天性眼瞼下垂は、出生直後からみられる眼瞼下垂で、上眼瞼挙筋の形成不全やそれを動かす神経の発達異常によるものと考えられています。片側性と両側性があり、片側性が多くの割合を占めています。下垂のある目は下方しか物が見えないため、それを補おうとして、あごをあげた姿勢で見ることが多くなります。また、まゆ毛をあげて見るようにもなります。眼瞼下垂の程度が強い場合、視力の発達に影響することがあります。また、まれに弱視や斜視の原因になるなど視機能へ障害が及ぶこともあるため、お子様のまぶたが下がっている場合には一度受診してください。
後天性眼瞼下垂
後天性眼瞼下垂は、もともと問題なく開いていたまぶたが、少しずつまたは急に下がってくる眼瞼下垂です。最も多いのが加齢によるもので、ほとんどの場合、数年かけて少しずつ下がってくる腱膜性(けんまくせい)です。腱膜とは、まぶたを上げ下げする上眼瞼挙筋の末端部の腱のことで、これが伸びたりゆるんだりして起こる眼瞼下垂を、腱膜性眼瞼下垂といいます。長期のコンタクトレンズ装用者(とくにハードコンタクトレンズ装用者)でも、同様の原因によって起こることがあります。治療は手術療法で、比較的挙筋機能の良い眼瞼下垂(加齢性、コンタクトレンズなど)は回復が見込めます。
後天性眼瞼下垂の多くはこの腱膜性ですが、外傷や内眼手術(白内障手術、緑内障手術、硝子体手術など)の既往のある方にも生じることがあります。まれに筋肉の病気や神経麻痺が原因の場合もありますので注意が必要です。疲労によって起こる眼瞼下垂や眼瞼下垂の症状が変動する場合は、重症筋無力症の疑いがあります。また、脳梗塞、脳動脈瘤、脳腫瘍や動眼神経麻痺といった重篤な病気で起こることもあります。
偽眼瞼下垂
偽眼瞼下垂は「まぶたが重く目が開けづらい」など、眼瞼下垂と似たような症状が現れます。代表的な疾患には眼瞼皮膚弛緩症があります。加齢により皮膚がたるみ余っている状態で、まぶた自体は下がっていませんが、余った皮膚がまぶたを覆うことで見えにくくなります。眉毛下垂も加齢が原因で、まゆ毛が自然に下がってくる状態です。眼瞼けいれんは、まぶたを上げ下げする筋肉が過剰に緊張して開きにくくなります。このほか、眼球が陥没したような症状を呈する眼球陥凹、先天的に眼球が小さい小眼球症などでも、一見、眼瞼下垂にみえてしまう症状が現れることがあります。
眼瞼下垂の手術
眼瞼下垂症の手術は、主に、眼瞼皮膚切除術、挙筋前転術/挙筋短縮術、ミュラー筋タッキング術、前頭筋吊り上げ術があり、上眼瞼挙筋の機能に応じて適応を検討します。
眼瞼皮膚切除術
主な適応:眼瞼皮膚弛緩症
眼瞼皮膚切除術は、たるんだ余分なまぶたの皮膚を切除することによって、まぶたの垂れ下がりを改善する治療です。まぶたを上げる上眼瞼挙筋は機能していて、まぶたの皮膚のたるみが強く、下垂している眼瞼皮膚弛緩症に適応します。二重のラインを切開して余った皮膚を切除する場合と、まゆ毛のすぐ下で余った皮膚を切除する場合があります。また、皮膚のたるみのほかに挙筋腱膜のゆるみや挙筋収縮力の低下が合併している場合、それらを改善する手術を併せて行うこともあります。
挙筋前転術/挙筋短縮術
主な適応:腱膜性眼瞼下垂、軽度の先天性眼瞼下垂など
収縮力の低下した挙筋腱膜を縮めてずれを修復することで、まぶたを上げる手術です。上眼瞼挙筋と瞼板との間にある腱膜がのびている場合に行います。挙筋前転術は、のびている腱膜を折り曲げるようにして、細いナイロン糸で3か所縫い縮め、短縮します。挙筋短縮術は、のびてしまった腱膜を一度瞼板からはがし、腱膜の一部分を短く切除して瞼板に縫合します。これらの手術で、挙筋が短くなることによって目が大きく開くようになります。ただし、挙上効果には限界があるため、下垂の程度が強い場合は適応外となります。
ミュラー筋タッキング術
主な適応:腱膜性眼瞼下垂、軽度の先天性眼瞼下垂など
まぶたの裏からミュラー筋を糸で縫い縮める術式です。皮膚を切開しないので、出血がほとんどなく眼帯無しで帰れます。翌日からお化粧も可能です。軽度眼瞼下垂に向いています。
前頭筋吊り上げ術
主な適応:先天性眼瞼下垂、筋疾患など
まぶたを上げる上眼瞼挙筋の力が、かなり弱いか、全くない場合に行います。前頭筋(おでこの筋肉)を利用してまぶたを上げる方法で、まゆ毛の上とまつ毛の上の2か所を切開して、まぶたの皮下に紐を移植し、額部分にある前頭筋とまぶたを連結します。移植する紐は、大腿部(ふともも)から採取した筋膜を紐状にしたものを用いることが一般的ですが、ゴアテックスなどの人工物の紐を用いることもあります。前頭筋の力でまゆ毛を上下させると、その動きが紐を介してまぶたに伝わることで上まぶたが上下します。挙筋を縮める挙筋前転/短縮術とは異なり、前頭筋という別の筋肉を利用してまぶたを上げる術式です。入院を要するので、対応できる病院を紹介させていただきます。
当院では美容(整容)目的の眼瞼下垂の手術は行っておりません。
まぶたが瞳にかかることによって生じる視力低下や視野狭窄など、機能的な障害を起こしている患者様を治療対象としております。「機能障害を伴う病気に対する治療」という観点から、当院での眼瞼下垂の治療費用は、保険適用となっています。
眼瞼下垂手術の流れ
1
手術のお申し込み
- 視力・眼圧・屈折検査などの目の検査を行います。
- 診察・問診の結果で、眼瞼下垂の手術の適応を判断します。
2
手術
- 指定時間にご来院ください。
- ゆったりとした楽な服装(薄手の着衣か腕まくり可能なものが良いです)でお越しください。
- 当日はきれいに洗顔し、お化粧はしないでください。
- 朝食・昼食は普段通りにお召し上がりください(昼食は12時までにお済ませください)。
- 処方されているお薬は、普段通り服用してください。
- 手術自体は局所麻酔下で20~30分程度です。最初にまぶたにする麻酔注射以外は、痛みはありません。
3
手術後
- 手術後は眼帯を装着する場合もあり、乗り物の運転は非常に危険です。車、バイク、自転車の運転は控えてください。
- 痛み止めを処方しますので、痛みが気になる場合は服用してください。
- 手術当日は、洗髪・洗顔はできません。首から下のシャワー浴は可能です。
- 出血が見られた場合は、眼帯の上からまぶたを10分程度圧迫してください。
4
手術翌日
- 眼帯を外して診察と消毒をします。
- 診察後は眼帯を装着しません。点眼薬、眼軟膏を開始していただきます。
- 問題がなければ、入浴・洗髪・洗顔できるようになります。
- 仕事復帰については診察時にご相談ください。
5
手術1週間後
- 皮膚縫合している場合は約1週間後に抜糸を行います。
- 目の周りのお化粧は、抜糸後とくに問題なければ可能です。
- ソフトコンタクトレンズはこの頃より装用可能です。
- ハードコンタクトレンズは再発リスクがあるためお勧めしません。
- 仕事復帰については診察時にご相談ください。
眼瞼下垂手術の費用
保険適用(術式によって異なる為、おおよその料金です)
片眼
1割負担 |
4,500〜9,000円 |
2割負担 |
7,500〜12,000円 |
3割負担 |
13,500〜27,500円 |